みちのく砂丘Ⅱ

仕事と関係ないことについて書きます。

小さな町

ようやくネット復旧しました。

やっぱりモデムが老朽化してたのが原因だったみたいです。

 

ネットが使えない間に読んでた、今までずっと積んでた本。

 

小さな町

小さな町

 

 

魔の山』『ヴェニスに死す』で有名なトーマス・マンの兄、ハインリヒ・マンの小説です。

弟ほどメジャーではない兄の小説…ということで、今ではもう絶版みたいですね。

 

描かれているのは、イタリアの何処かの地方にある、鄙びた、小さな町。

弁護士など進歩派の人々が、ドサ廻りのオペラ楽団を町に招待したことから、大騒ぎが始まります。

軸になるのは、弁護士&オペラ楽団ら、オペラを成功させようとしている人々と、教会の神父をはじめとする守旧派の人々。

それと、楽団のテノールである美男子ネロと、美しい修道女アルバの恋。

 

ただ登場人物が非常に多いです。まず覚えきれない。

あとがきには、登場人物を覚えようとせず、ただひたすら民衆の喧騒を見る話とあります。たしかにそんな感じでした。いろいろな不義密通や陰謀が渦巻いてはいるものの、全てが小市民的でどこか間抜けた感じなんですね。最後の1ページほどを除いて。

 

まあ長年積んでたので今回読めて良かったです。