赤い密室―名探偵・星影龍三全集〈1〉 (名探偵・星影竜三全集 (1))
- 作者: 鮎川哲也
- 出版社/メーカー: 出版芸術社
- 発売日: 1996/08
- メディア: 単行本
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昭和の本格推理作家の大御所、鮎川哲也氏の作品集です。
今でも鮎川哲也賞ってのがありますよね。
読んでみましたが、さすがに由緒正しい推理小説。
思わせぶりな犯行予告とか、地元の伝説になぞらえた見立て殺人とかです。
90年代に始まった新本格推理の原型がここにある。
収録作品のうち『消えた奇術師』とかは今では珍しくないネタなので、すぐ犯人分かりましたけどね。
でも『赤い密室』と『道化師の檻』は犯人もトリックもわかりませんでした。
しかも、言われてみればそうかと納得できる推理と解決。さすが。
ちなみに『呪縛再現』は、登場人物含めて『りら荘殺人事件』の原型なので、『りら荘』を先に読んだほうが楽しめるかもしれませんね。