みちのく砂丘Ⅱ

仕事とあまり関係ないことについて書きます。

TOBAL No.1

PS1時代にスクウェアが発売した3D格闘ゲームTOBAL No.1

他から引き抜いたスタッフ、キャラクターデザインは鳥山明ということで売れそうな要素は豊富にあったわけです。

でも売れなかったんですよね…。超人気ゲームFF7の先行体験版が付属してなかったらもっと悲惨な売り上げだったのかなあと。

 

TOBAL No.1

TOBAL No.1

 

 

 

このゲームの良いところは、下の動画を見ていただくと分かると思うんですけど、ゲーム初心者にもやさしい適度な戦闘のテンポですね。

 


Tobal No. 1 PS1 720P HD Playthrough with CHUJI WU

 

 

 

このジャンルの金字塔、バーチャファイター2(アーケード版)と見比べてもらうと速さの差が分かると思います。 

 


Arcade Longplay [326] Virtua Fighter 2

 

 

いかがでしょう?

組み技や投げ技はともかく、パンチやキックなどの打撃技はバーチャファイター2のほうが圧倒的に出が速いですよね。TOBAL No.1は遅い。

バーチャファイター2のほうは速い攻撃を連続で繰り出せるので爽快感があってすごい人気が出ましたね。人気というかもうブームだった。大会もあったし。

 

バーチャファイターの速度に慣れた格闘ゲーマーからはTOBAL No.1 は「もっさりして、遅すぎる」とみなされた。粗いポリゴン(3D造形技術)も相まってクソゲー扱いされてもいます。

ただ、僕のようなゲーセンに…行かなかったわけではないですけど、行っても100円くらいしか金を使わないし、まして対戦台に入る度胸もない初心者にとっては、TOBAL No.1 の遅さが逆に良いわけですよ。

スピードと反射神経の勝負ではなくて上段・中段・下段か、あるいは投げかの読み合いなので、けっこうゆっくり考えながら戦える。

だから僕はTOBAL No.1のほうが好きです。

 

…でも売れなかった。売れなかったし人気もそんなに出なかったですね。

 

1つにはですね、やっぱり完全な人外キャラは隠しキャラ扱いにしておくべきだったんじゃないかなと。正確に言うと上のTOBAL No.1 の動画の5:30あたりから登場するロボット(ホム)と、その次に登場する尻尾の生えた異星人(イール)ですね。

もちろん普通の3D格闘ゲームでも人間離れした動きをするキャラはいるわけですが、それでも一応人間らしい理屈に基づいて動くところにリアリティがあり、読み合いの面白さも出るわけですね。ホムの360°回転キックとかは見た目に面白いですけど人間には絶対不可能なので、格闘っていう点からするとどうだったかなと。

第1ボスのムーフー(異星人)と第2ボスのノーク(巨大な豚男)も動きからして完全に人外ですし。普通の人間率が低すぎたと思う。

 

 

あと1つは、やっぱりお色気要素というかキャラ萌え的な要素が少なすぎたかな。

これ重要じゃないようでいてけっこう重要なんですよ。

まだゲーム映像技術が今ほど発達してないので、ゲーム画面でアニメを動かすとかのことは今よりもずっと容量の割合を食いますし、それ自体が大作業だったわけです。それだけに限られた映像スペックで、ちょっとこう、インパクトを与える、特に女性キャラを登場させるって大事だったよなあと。

2DですけどストⅡの春麗とか餓狼伝説2不知火舞とかね。今でも現役で格闘ゲームに登場しますし、コミケとかでは同人誌のネタになったりしてるようですが、それでもそれだけ人気が続くのはすごいと思う。

TOBAL No.1の場合はダイナマイトだけど肝っ玉おばさんのマリー・イボンスカヤ(動画4:30~登場)と、正統派美人だけど工員風オーバーオールのエポン(動画12:00~登場)ですからね。

いや、エポンはかなり良いキャラですよ。リーチが短いけどクセがなくて、グリンと同じくらい使いやすい。パンチ連打からの飛び蹴りを基本に、追い込まれたらサマーソルトで打開できますし。このゲームで遊ぶ時は大体エポンかグリン使ってます。

ただやはりオーバーオールは地味すぎた…。

まあ鳥山明デザインって時点で、そんなに女性の色気を強調しない作風ですからね。一番頑張ったのが人造人間18号だと思うけど、18号もそんなに媚びたキャラじゃないし(だがそれが良い!という人多いと思いますが)

 

 

対比するに、こういうのですね。同じくPS初期のゲームですが、この動画で2:00あたりから1人目の対戦相手になってるエリス。


闘神伝 (PS) CPU戦ラスボスまで

 

媚び媚びのボイスに、格闘家としてはあり得ない巨大リボンと、ポリゴン技術を駆使したスケスケ衣装とレオタード、もうアホかってくらいに「あざとい」んですけど、でもインパクトはありますよね。飛び込み技のモーションの出来はひどいけど、しゃがんでる姿勢とかはしっかり可愛く作りこんであると思う。

今はもう闘神伝シリーズは発売されてないですけど、闘神伝と言えばエリスのイメージ。ポリゴンも粗いのにしっかり可愛らしさを出してますからね。このデザイン考えた人は誇って良いと思います。

少ないポリゴンでいかにキャラ人気を出すか、が当時のゲーム業界の重要なポイントだったかもしれませんね。

 

まあ話を戻しますけど、TOBAL No.1 は少し惜しかったり、だいぶ地味だったりして売れなかった。

スタッフも気づいたのか次作の「TOBAL2」ではちょっとそれっぽいチャコ(ピンクのレオタードを着た宇宙刑事みたいなキャラ)を登場させましたが時すでに遅かった。エポン推しだからですけど、もうちょっとエポンの衣装を何とかすれば良かったのに…。

でも面白いので、今なら500円もかからずに入手できますし、是非いろんな人に遊んでみてほしいですね。

 

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