軍神と言っても関羽のことではなく、日露戦争の英雄とか、乃木大将とか、あるいは爆弾三勇士とかのことです。
普通に戦死、また殉死した彼らがなぜそこまで称賛されたのか。
軍国主義に向かわせるための宣伝材料、というのは浅い見方だと著者は主張しているようです(たぶん)。
個人崇拝に陥りがちな日本への警鐘、つまりは現代にも連なる日本人の、宣伝に騙されやすく情緒的な共感をしてしまいがちな心性にも警鐘を鳴らしているのかなと思います。
当時は当時で乃木大将の殉死を美談にせず冷静・冷淡にみている人々も大勢いたらしい(今時殉死とか白けるよね的な)ということが書かれていて、こういう歴史も大事ですね。