みちのく砂丘Ⅱ

仕事と関係ないことについて書きます。

神聖紀オデッセリアⅡ その3(全ネタバレあり)

前の記事では批判的なことばっかり書いてますが、褒めるところもある(偉そう)。

一つは、前作もそうでしたが、隠し通路の多さです。この行き止まり何かありそう…と思ったところは大体期待に応えてくれます。

隠し通路を見つけるって言うのは2D表現ならではの楽しみで、もっぱら3D表現になった今のRPGが失ったお楽しみ要素の一つですね。

 

前回記事

神聖紀オデッセリアⅡ その2(クリア) - みちのく砂丘Ⅱ

 

 

神聖紀オデッセリア2

神聖紀オデッセリア2

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: ビック東海
  • 発売日: 1995/10/06
  • メディア: Video Game
 

 

ストーリーに関しては、褒めたい点もあります。

制作陣がやりたかったことはすごくわかるけど、特に後半は表現が全然追いついてない感じです。この辺も作りかけ感が漂う…。

 

ここからはストーリー本編のネタバレがあるので、前作含めて『神聖紀オデッセリア』シリーズを遊ぶ予定がわずかでもある方(何人いるかな…)は、以下は見ないでいただければ。

 

 

 

主人公はシオン王国の王子エルグ。前作の仲間だったペルシャ王子ルースと、シオン王女セリアの息子です。

 

ちなみに前作の冒頭部分は、人類がまだ猿だった時代(10万年前)、北欧を中心にアミニズム的ではありつつも文明的な生活をしていた竜人族が滅びるところから始まります。

ルースは竜人族の戦士の生まれ変わりで、前作の主人公エリアスと一緒に旅をした仲間でした。ルースは前作の最後で、自分の身を犠牲にしてノアの大洪水から世界を守る礎になります(紀元前5世紀ころ)。

このように、前作は、神々と精霊が世界を隅々まで支配する時代が終わり、完全ではない(まだ神々に監視されている)にしても人間が活躍する時代が来るまでの物語です。

 

そんなわけで『神聖紀オデッセリアⅡ』は、前作の終わった紀元前5世紀から1192年までの物語です。

前作と比べると、人間の歴史の時代ですね。

冒頭は、ルースの父であるペルシャ皇帝キュロス(主人公の祖父)がラハンという逆臣の策謀により暗殺され、ラハンに扇動されたペルシャ軍によってシオン王国が襲撃され滅亡するところから始まります。

母と祖父を失ったエルグは、旧シオン王国の辺境にて育てられたのち、ラハンを追って旅を始めます。この時、サンドラとレオンという仲間とともに旅立ちますが、後に割とあっさり別れることになります。

ギリシャアテネなどでいろいろとお使いイベントをこなした末、ラハンを追い詰めるわけですが、ラハンは時空転移して別の時代に逃げてしまいます。エルグは、サンドラとレオンと別れて、ラハンを追うために時空を超えます。

(サンドラとレオンがずっとついてくる仲間だと思ってステータス強化アイテムを使っていると大ショックを受けます…キーファ現象ですね)。

 

そして、いきなりの主人公交代。

ここで、このゲームがドラクエⅣ的なオムニバスストーリーであることをプレイヤーは知るわけです。

この辺は意外性があって素晴らしい。

 

そして、冒頭、ラハンを追って時空転移するまでのギリシャあたりのストーリーは細部まで精密に描かれています。

終盤の手抜きっぷりを考えると、終盤も本当は同じような精度で作りたかったんだろうなあと。