みちのく砂丘Ⅱ

仕事と関係ないことについて書きます。

ザードの伝説 その3(攻略・ネタバレあり)

ようやくクリアしました、ゲームボーイのプレミアソフト『ザードの伝説』。

なぜプレミアかというと、初代ゲームボーイスーパーゲームボーイ(SFC接続器のことです)という、任天堂公式機のうち限られたものでしか遊べないからですが。

 

前回記事

ザードの伝説 その2 - みちのく砂丘Ⅱ

 

これ、攻略情報なしで攻略するのは本来難しいゲームですが、現在攻略サイトはほぼ消えてます。なので、ネタバレの前に若干の攻略&便利情報を。

 

戦闘バランスは、後半は割と改善されます。

回復、攻撃ともに魔法に頼る局面が多いゲームですが、このゲームでは魔法は回数制で、かつ店で購入して装備することで使えます。中級魔法の「かいふくのたま」と「ひゃくねんのたま」が店売りされている中で一番強いですが、価格はかなり安いので、「ワープのつばさ」で店売りしている街に戻って大量補給しておけばザコ戦で負けることはほぼなくなります。

戦闘バランスがきつくないのになぜ攻略情報なしで攻略するのが大変なのか。答えは「マップが広く、地図もないので、どこに何があるのか把握しづらい」です。

マップが意外とだだっ広いので、どこに何があるかがわからない。しかも、ゲーム中で出される指示は「なんせい」とか「ほくせい」とか、大雑把な方向の指示だけです。ドラクエでいうトヘロスがなく、エンカウントなしでマップを歩き回れる手段を入手できるのは最終盤だけなので、後半から終盤の差し掛かりまでが一番大変。

 

マップに関してだけは攻略サイトが残っているので助かりましたが、そのサイトも消えると今度こそ手掛かりがなくなって詰むと思うので、探すのが難しいであろう城や迷宮の位置を伝統文化保存の精神でここにも掲載しておきます。ほぼ転載ですが。

 

大地の神殿の島:ドカータの村から北西方向に大きな島がある

ハナレイの城:大地の神殿の島から真北に大きな島がある

恒河沙の空間:ゲーム中では「ハナレイの城から」南西にあると言われるが、これが全然違う(一番の罠かも…セリフのミス?)。実際には「キーグの城」から西に約30マス、南に約70マス行った先の海上に5マス×5マスくらいの島が出現する

ザードの城:ハナレイの城から北方向に大きな島がある

那由多の塔:ザードの城がある島の南東の先端からさらに南南東(先に竜の祠に寄る必要があるが、こちらのほうが見つけやすい)に岩に囲まれた島がある

竜の祠:那由多の塔から真西に進むと島がある

不可思議の迷宮:ザードの城の北にある岬の先端あたりから真っ直ぐ西に進むと岩に囲まれた島がある

 

こんな感じですね。

 

さて、ここからはほぼネタバレありの感想を。これから遊ぶ可能性がある方は見ないほうがいいです。

ネットで「ザードの伝説」を検索すると、「ドラゴンクエスト5に負けない隠れた名作RPG」なんてワードが見えたりするんですが、たぶんそれは思い出補正(失われたものに対する懐かしさの分だけ良く見えること)ですね。

限りなくク〇ゲーに近いバカゲー、ただし光る部分もあり、というあたりが正当な評価ではないかと。

ちなみに、何でドラゴンクエスト5が引き合いに出されてるのかというと、前回記事で紹介した「ねるとん紅鯨団」風のイベントが展開される街で、なぜか主人公(王子)と、お供の女魔法使いが結婚するのです。

ロクにセリフもないのですが、女魔法使いが「玉の輿」に乗れたことを喜ぶシーンがあって、ああバブル時代だなあと思うわけですが。

しかもその二人の間に子が生まれ、伝説の勇者「ザード」となります。

それゆえに、比較的似ているドラクエ5と比べたくなってしまうのはそうですね。パクリじゃないの?と思ってしまいますが、なぜか「ザードの伝説」のほうが発売が少し早いという謎。

 

 

ちなみにシナリオライターは2名。どっちも(というかスタッフロール全体が)適当な名前なので素性が分かりませんが、ドラクエ5の発売前にこれを考えたのはすごいかもしれない。

 

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この後、生まれたばかりのザードが魔法の力で一気に戦える年齢まで育つという超展開。主人公と女魔法使いだけで厳しかった戦闘がここから若干改善されます。

そしてストーリー最終盤、「ばーちゃん がんばりますか」のセリフとともにまさかの祖母が参戦。女魔法使いの母なので、主人公からすると義母ですね。

しかも強い。攻略のところで書いたとおり、このゲームは魔法が店で購入するか宝箱から入手するかで、しかも回数制限があるので補充用魔法を持ち歩かなければならないのが大変なのですが、この祖母は最強クラスの単体攻撃魔法、全体攻撃魔法を無限使用でき、最高の単体回復魔法、中級の全体回復魔法も無限使用できます。つまり祖母が加入するだけで戦闘が簡単になる。最初からついてきてもらえれば良かったのでは…という疑問はよぎりますが。

さらにラスト付近になると主人公たちもいくつかの無限使用可能魔法が入手できます。おかげで終盤の戦闘は一気に余裕になります。回復手段が強力かつ無限なので全然怖くない。普通は序盤が簡単で、終盤が厳しいはずなのですが。

 

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終盤のボス。たぶん四天王の紅一点みたいな存在なんだろうと思いますが、因縁も背景事情も何もなく戦闘に入ります。そのあたりは昔のゲームだなと思いますが、敵キャラデザインだけは相変わらず頑張ってます。

パーティは左から主人公、ヒロイン(女魔法使い)、勇者ザード、祖母ですね。気のせいか祖母のほうがデザイン優遇されてるような。

ちなみに終盤のボスは自らに対して攻撃力アップや防御力アップの補助魔法をかけようとするんですが、大抵失敗するので無駄行動となります(こちらにとっては助かる)。おそらく、攻撃力ダウンや防御力ダウンの魔法に対する耐性を高く設定してあるせいで、逆に自分に対する攻撃力アップや防御力アップの補助魔法もかかりにくくなっているのではないかと思います。プログラムのミスというか限界なんだろうか(上のスタッフロールで「だめなのよ いしはら」とかあるくらいだからだめだったのかも)。

 

最後のボスラッシュとラスボスだけはそこそこ手応えあります。ラスボスの攻撃はなかなか強烈で、BGMも良く、程よい緊張感が楽しめます。

エンディングはきわめて淡白ですが、ラスボス戦も含めてエンディングの一部だと考えればまあ、いいかなと。

 

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そんなわけで、ゲームクリア。

ゲーム自体は大変ですが、今遊ぶといろいろシュールすぎる部分のあるゲームで、そういうところを楽しめるレトロゲームマニアの方にだけお薦めできます。