このゲームについてまだ書くんかい、と思われそうですが(我ながら)。
まあ、ストーリーコンセプトに優れたものがあると思うから長々書きたいわけです。
着想が凡百の作品のそれではない、ただ残念な箇所が多すぎてマイナー作品のままだったという意味ですね。
前回記事
神聖紀オデッセリアⅡ その3(全ネタバレあり) - みちのく砂丘Ⅱ
引き続きネタバレ込みで。
前回、シオン王子のエルグ(主人公。パッケージ絵の右下です)が、故国を滅ぼした仇敵ラハンを追跡して、もとの紀元前5世紀から時空転移したところまで、を語りました。
ここで、主人公が切り替わります。
時代は同じですが、舞台は南米のナスカ。
時代は同じく紀元前5世紀です。
エルフっぽい少女(パッケージ絵の左下です)、イリアの物語が始まります。
育ての親と別れ、自分が何者なのかを知るたびに出たイリア。
このイリア編の山場で、8体の竜神のうち1体目と闘い、勝負に勝つと、戦闘中に竜神を召喚できる「土のタリスマン」を手に入れます。
しかし、ここでシステム上の罠が。
この「土のタリスマン」、普通はその時点で一番MPの多いキャラに装備させて竜神を召喚しやすいようにしておくと思います。
この段階で一番MPが多いのはイリアではなく、前作主人公エリアスの仲間だった賢者エゼン。今回も少しだけイリアと一緒に旅をしてくれます。
ここで大半のプレイヤーはエゼンに「土のタリスマン」を装備させるはずです。
ところがエゼンはイリア編の最後でパーティーから離脱し、以後、戻ってきません。
当然、「土のタリスマン」も戻ってきません。
ここでFFやドラクエ…とまでは言わなくても当時の普通のRPGなら「持っていた品物は道具袋に(または預り所に)」という配慮をするところです。しかし、このゲーム、道具袋や預り所はありますが、パーティーを離脱したメンバーの持ち物は戻ってきません。
離脱のタイミングも唐突なので、いつの間にか「土のタリスマン」がない、という結果になります。
その後、ストーリー本編が進み、各地の竜神を倒すたびに「土のタリスマンで我を呼べ」と、一体ずつ呼べる竜神が増えていく…のですが、呼べません。
この辺が本当に…と思いますが、とりあえずイリアはエゼンらと別れて(イリアが時空の裂け目に引っ張り込まれるような終わり方なので、離脱するのは正確にはイリアの側ですが)、別の時代に飛びます。
そしてストーリーの舞台は西暦64年へ。
時代が600年ほど大きく変わります。