9巻からは現時点でアニメ化も映画化もされていない、遊郭編ですね。
最初に適度なギャグ&日常を交えつつ徐々に緊張感ある展開に持っていくのはさすが。
これも『鬼滅の刃』のさりげなく良いところだと思うんですが、常に敵のほうが一歩強い、というバランスが絶妙です。
主人公がものすごくパワーアップするとか、ものすごく強い味方キャラが出てきて敵を一刀のもとに切り伏せる、みたいな場面が、中盤あたりからはほとんどないんですよ。
むしろどんなにパワーアップしても、強い味方キャラが出てきても、敵(上弦の鬼達)のほうが常にそれを上回る強さだったりします。
インフレ勝負じゃなくて、人間の強さには限界があって、その限界の中でいかに知恵を絞って、協力して戦うか、という感じになっていくんですね。
このあたり、「どうせ最後は何かパワーアップするか強い味方が出てきて無事に勝つんでしょ?」とは行かない緊張感があって、良いです。