みちのく砂丘Ⅱ

仕事と関係ないことについて書きます。

『金融の世界史』&『歴史学入門』

とりあえずざっと読んでみた『金融の世界史 バブルと戦争と株式市場』。

学術書っぽい題名ですが、株式コンサル的なお仕事の方が書いているので、前半(近代まで)は、どっちかというと、何かのビジネス的な講演会や飲み会とかで知識を披露して得意がるのに適した(?)歴史こぼれ話的なエピソードが多いです。

他方、後半の現代金融史のところは、現代の株取引や先物取引とかの実務の知識がないと(私も大して知らないのですが)何言ってるのか全然わからないです。

というわけで意外と実学的な本でした。

 

 

 

 

こちらの有斐閣Sシリーズ『歴史学入門』は、文学部1年生くらいを対象にした、歴史「学」の入門書です。入門書ですがアカデミック。

通史ではなく、例えば『史記』や『古事記』『日本書紀』、その他西洋史学思想史などを中心に歴史学的なものの見方を解説してます。

 

 

ただ Amazon の書評にもあるように、1992年の本なのですが、拠って立つ思想がマルクス主義歴史学(史的唯物論)というか、社会は未来に向けてだんだんと発展していくんだという大前提で書かれているところはありますね。共著なので、そのパート担当の人のお考えなのかもしれませんが、近い思想の人を集めて書いてるはずなので。

そこらへんは割り引いて読む必要はありますけど、まあ時代を感じさせて(ちょうど30年くらい前の本なので)かえって面白いかもしれません。