みちのく砂丘Ⅱ

仕事と関係ないことについて書きます。

センチメンタルグラフティ2 その3(難しい…)

ドリームキャストの元を取るべく遊んでます、『センチメンタルグラフティ2』。

ただ、やっぱり難しいですね。意図的な難しさではなく、未完成ゆえに理不尽なレベルの高難度になっています。

前回記事で「データで構成された虚無の海をさまよっているかのような気分」と書きましたが、攻略サイトを見ないとほんとにそんな感じになります。

 

 

 

前回記事

センチメンタルグラフティ2 その2 - みちのく砂丘Ⅱ

 

一つ一つ大学受験に例えると

①高校1年生の1学期の半ばに願書提出と共通学力テスト(旧センター試験)があって、足切りもある。

②しかし志望校に足切りされたかどうかは明かされず、高校3年生の冬になって初めて足切りされたか否かが確認できる。

③併願校の組み合わせ次第でいずれかに自動的に足切りされる可能性がある。当然明かされない。ただし、大学によっては特定の大学と併願しないと理由なく不合格になることがある。

④志望校によっては、筆記試験後の面接試験日が事前に明かされず毎日のように確認が必要になる。

 

こんな感じですね。実際こんなのだったら受験なんてできませんが。

 

①は、序盤でフラグが折れると(つまりいつどこに行くかの選択を誤ると)もう二度とそのヒロインを攻略する機会は訪れないということです。救済措置はなし。

②が一番きつくて、可能性が消滅してるのにゲーム内の日常は延々と続きます。こうなるとプレイヤーとしては完全に無駄な時間なのですが、ゲーマーお得意のセーブ&ロード(やり直し)も役に立ちません。駄目になったことがわからないからやり直しのタイミングもつかめないのです。

③は、各ヒロインのフラグ時期が調整されていないので、あるヒロインのイベントが他のヒロインのイベントを偶然消滅させてしまうという事態が割と頻繁に起きます。「じゃあ、目当ての一人に絞ってやればいいじゃん」となるかもしれませんが、あるヒロインと知り合っておかないと別のヒロインとの仲が進展しないというややこしい構成になっている箇所がたまにあるので、これまた難度を凶悪化させます。

④もなかなかパンチの効いた仕様で、テキスト上ではデートの待ち合わせの場所が決まったことがわかるのですが、何月何日の何時に待ち合わせたのかが明示されず、場合によっては毎日のように駅や大学に通って赤いインジケータ(デートイベントの印)を探さないといけないということになります。おそらく待ち合わせイベントとデート当日イベントが別進行で作成されていて、テキストを調整しないままぶっ込んだためにこのようなことになっているのかなと思います。

 

つまり、攻略サイトなしでは無理。

前作は「宣伝攻勢で大々的に売り出した割には内容は…」というところで、下手に売れてしまったこともあって伝説になりましたが(個人的には好きですが、それも600円でダウンロードしてるから言えることで)、本作は売れなかったから叩かれてもいないだけで、ゲームとしては前作よりひどくなってます(強調)。

もしドリームキャストではなく市場規模の大きいプレイステーション2で売り出してたら前作よりもさらにひどい伝説になっていたでしょうね。

その頼りの攻略サイトも、今では細々としたところが1カ所か2カ所、ひと工夫しないと攻略ページに行けないところにしか残ってないので、これもまた秘境感を醸し出します。

 

テキストは上記④のほかにも全体的に未調整なんですよね…。

親しくなってタメ口で話せていたヒロインが急に序盤の敬語になってまた戻ったり、昨日会ったはずなのに「久しぶりだね」というセリフで始まったり。

まあでもそんなテキストの矛盾は山ほどあるので追いかけていたらキリがないのです。

 

悪く言ってばっかりですが、前作の後日談として、ある意味では良く出来ている箇所もあります。

グラフィックも落差はありますがところどころ非常に良いし、またシナリオも、これまた落差はありますが前作を遊んでるとグッと来る箇所もあります。

その辺の良いとこ探しはまた別の記事で。