夏目漱石の『行人』。
2020年10月9日にも「この時期になると読みたくなる」という記事を書いてました。
毎年ではないですが、高2の時の習性が今でも続いています。
今回は、いつも退屈で読み飛ばし気味にしている「塵労」を中心に読んでいます。
この作品のメインテーマとされる「死ぬか、気が違うか、それでなければ宗教に入るか。僕の前途にはこの三つのものしかない」という一郎のセリフが出てくる章ですね。
抽象的な章で、急激に話をまとめに入っている感じが好きではないのですが、でもこうでもしないと単純に家族から孤立していく一郎の話で終わってしまうから仕方ないのか。
ちなみに、私は基本的には古典の意義を理解できない気質で、クラシック音楽や、ロック&ポップスの古典とも言い得るビートルズの深みは全く理解できませんし、絵画の巨匠の深みもわかりません。
ただ文芸(文学)だけは趣味として古典的なものを好みます。
現代の文芸は、推理小説を例外として、ほぼ読まない。自分でもなぜかわかりませんが。
…そういえば、ゲームも古典重視かもしれません。