たまには古典でも読むかということで、源実朝『金槐和歌集』。
鎌倉幕府成立も間もなく、源氏から北条氏に権勢が映りゆく時代の悲劇の将軍であり、優れた歌人でもあったということで。
「金塊」ではなく「金槐」ですね。
大学入試で日本史選択だった方は書き取り問題に備えて覚えたことと思われます。
ざっと読みましたけど、春夏秋冬の情緒を謳った和歌が多い中で
「神といひ 仏といふも 世の中の 人の心の ほかのものかは」
という現代人的な感性の和歌(神や仏と言っても、結局は、現世を生きる人々の心の中の存在にほかならないのである)が良かったなあと思いました。