小説・ミステリ
なんと電子書籍化されていました、メフィスト賞の歴代作品の中でも特に伝説的な作品とされる『火蛾』(古泉迦十)。 イスラム教を正面から題材にした、唯一無二の推理小説です。 20年ぶりくらいに読みましたが、今でも楽しめます。 火蛾 (講談社ノベルス) 作…
麻耶雄嵩先生の推理小説『さよなら神様』のコミックス版です。 普通の小学生の姿をした神様「鈴木くん」が無慈悲な真相を先に言い当ててしまう、クラスメイトである主人公たちは「鈴木くん」の謎めいた言動に振り回されながらも推理を重ね、結局いつも神様が…
ブログ仲間の方がお薦めされていたので、電子書籍で購入してみました。 白井智之『名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件』(2022年)。 人民教会事件という昔の実在の事件(なんかうっすらとした知識だけはありましたが、検索して初めて知りました)をベースに…
一年の計は元旦にあり、ということで、読書でもするかということで、森博嗣先生の最新作『オメガ城の惨劇』を一気読みしてみました。 表紙の副題に ”SAIKAWA Sohei's Last Case” とあるので、シリーズファンなら「ええっ?」となりますよね。30年続いてきた…
推理作家にして評論家、笠井潔先生のデビュー作にして、名探偵〈矢吹駆〉シリーズの第1作です。1979年の『バイバイ、エンジェル』という作品。 冬、年末年始のパリを舞台にした事件なので今のシーズンにはぴったりかもしれません。電子書籍で購入可能です。 …
今思えば20年前のスタートですね、戯言シリーズ。 このアニメ見たかったなあ。 OVA「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い」第3弾トレーラー (公式動画) www.youtube.com アニメで見ると画家の人の表情と声が非常に良い。 第1作だけで終わってるのが…
M・W・クレイヴンの「刑事ポー」シリーズの第2作。 第1作を読み終えて間もないところですが一気に読破してみました。 日本版のカバーデザインが前作に引き続きオシャレです。 なお、読む前に第1作『ストーンサークルの殺人』の読破は必須で、そうでないと人…
2018年に英国で発売され、2020年に邦訳が発売されたN・W・クレイヴン著『ストーンサークルの殺人』。 停職警部ポーのシリーズ第1作です。 スマホやPCが平気で登場する現代英国を舞台にしたミステリ&サスペンスですが、本作はカンブリア州という英国の中で…
アンソニー・ホロヴィッツの『カササギ殺人事件』の続編、『ヨルガオ殺人事件』。 前作と同じく、作中作には名探偵アティカス・ピュントが登場します。 ヨルガオ殺人事件 上 〈カササギ殺人事件〉シリーズ (創元推理文庫) 作者:アンソニー・ホロヴィッツ 東…
姉小路祐先生は、今ではちょっとマイナーかもしれませんが(失礼)、90年代後半からゼロ年代前半の、新本格ミステリが花盛りの時代にはけっこう作品出してましたね。 化野学園の犯罪 教育実習生 西郷大介の事件日誌 (講談社文庫) 作者:姉小路祐 講談社 Amazo…
医師にして作家、知念実希人先生の『硝子の塔の殺人』。 発売当時は大々的な宣伝で平積みもされてたんで購入はしてみたんですが、何かイマイチ入り込めなくてずっと積んでました。 エラリイ・クイーンだとか後期クイーン問題とか言って何となく察することの…
古野まほろ氏の「天帝」シリーズの、第0章という感じの短編集です。 まほろと峰葉実香との出会い、峰葉実香と修野まりとの出会い等々、シリーズ第1作『天帝のはしたなき果実』の前の出来事が描かれます。 表紙絵の少年が古野まほろ、トランペットを持って…
1999年の、第10回メフィスト賞(講談社の推理小説新人賞)受賞作。 しかし、どう見ても、読み終わっても推理小説ではないです。 見た目は普通、しかし最強の極真空手の使い手である高校生が、暴力が日常化した神戸の高校を舞台に悪党どもを成敗していく話で…
刀城言耶シリーズ第3作、『首無の如き祟るもの』 シリーズ最高傑作と評されている作品です。10年ぶりくらいに再読してみました。 首無の如き祟るもの 刀城言耶シリーズ (講談社文庫) 作者:三津田信三 講談社 Amazon 改めて読んでみて、多数の謎をほぼ後付け…
夏なのでホラー(しつこい)。 というわけで、ずっと積んであった電子書籍版をようやく通読しました、三津田信三『忌名の如き贄るもの』。 民俗学研究者・刀城言耶シリーズの2021年の作品(今のところ最新作)です。 忌名の如き贄るもの 作者:三津田信三 講…
アニメ「パリピ孔明」は第1話だけ配信を見たかな。 普通に現代人たちと交流する物語なんですね。もっと司馬懿とかも現代に来る話なら面白そうかなと思いましたが(そういう展開もあるのかもしれませんが未読)。 それでこの本を思い出しました。 タイムスリ…
飛鳥部勝則先生のデビュー作にして第9回鮎川哲也賞受賞作品『殉教カテリナ車輪』。前の記事に書いた市立図書館で読みました。 鮎川哲也賞は、講談社のメフィスト賞に対抗して東京創元社がスタートさせた推理小説新人賞ですね。 全部読んだわけではないです…
今さらながら読みました、ジェイ・アッシャーの『13の理由』、和訳版。 原作は2007年の小説です。数年前にNetflixでドラマ・映画化されてますね。 自〇した女子、ハンナ・ベイカーが遺したカセットテープが、その自〇に関係ある同級生たちの間を順番に出回っ…
青崎有吾先生の2012年のデビュー作『体育館の殺人』。 大体の真相は憶えていますが、再読始めました。 最近はこの風ヶ丘高校シリーズの刊行は止まってて、コラボ企画とかばっかりなのでちょっと寂しいですね。 体育館の殺人 (創元推理文庫) 作者:青崎 有吾 …
森博嗣のⅤシリーズ第三作『月は幽咽のデバイス』。 前にも何度か同じこと書いてますけど私はⅤシリーズはそんな好きじゃないのですが、その先のシリーズを読む前提として一応読破しておこうという趣旨で、世間がコロナ禍になってからですが断続的に再読してま…
まさかの新装改訂版が昨年売り出されていたので驚きました。 夏と冬の奏鳴曲 新装改訂版 (講談社文庫) 作者:麻耶雄嵩 講談社 Amazon ある意味では伝説的作品ですが、90年代だから許される何かだったのであって、今だとバカミスの上に後味悪いってことになり…
昨年来ずっと積んでましたがようやく読み始めました、イーアン・ペアーズ『指差す標識の事例』。 17世紀、清教徒革命後の英国オックスフォードを舞台にしたミステリ小説です。 指差す標識の事例 上 (創元推理文庫) 作者:イーアン・ペアーズ 東京創元社 Amazo…
西村京太郎先生のトラベルミステリー『オホーツク殺人ルート』。 1987年の作品です。 最初から事件の犯人がある程度わかっていて、十津川刑事が真相を突き止めるプロセスを追体験する形式です。 オホーツク殺人ルート (講談社文庫) 作者:西村京太郎 講談社 A…
フロスト警部シリーズ第6作『フロスト始末』読破しました。 第6作を書き上げた後に原作者R・D・ウィングフィールド氏が逝去されたので、これが最終作品です。 フロスト始末〈上〉 (創元推理文庫) 作者:R・D・ウィングフィールド 東京創元社 Amazon 終盤、…
島田荘司先生の吉敷竹史シリーズは、「はやぶさ」「出雲伝説」「夕鶴」の後も、ややマンネリ化しながら(失礼)続いていっているようです。 マンネリとか言うとおそろしく失礼なんですが、実際、第4作に当たる「高山殺人行1/2の女」は実はあまり評判が芳し…
三部作の中では最後の記事になりますが、島田荘司先生の、刑事「吉敷竹史」シリーズの第1作『寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁』。 寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁 吉敷竹史シリーズ (文春e-Books) 作者:島田 荘司 文藝春秋 Amazon 何故第1作なのに最後…
島田荘司先生の刑事「吉敷竹史」シリーズ第3作『北の夕鶴2/3の殺人』。 今回の主な舞台は北海道です。 北の夕鶴2/3の殺人 吉敷竹史シリーズ (文春e-Books) 作者:島田 荘司 文藝春秋 Amazon 今回も旅情あふれる警察小説風鉄道ミステリ…ではなく! 警察小説要…
他の人と比べてそんなに忙しいってわけではないんだろうと思いつつも、先々週と先週は、土日の休みがあんまりない上に日付変わる近くまで残ることが多くて、文字通り仕事漬けというか割と燃え尽き気味でした。 普通だと日曜の夜は割と気合入ってるのですが、…
何度目か分かりませんが再読しました、西尾維新の2002年の作品『クビシメロマンチスト』。何年かおきに読んでますが、最近また読みたくなった。 もう4、5回は読んでるので、オチだけでなく展開も伏線もほぼ全部覚えてるのですが、それでも読み返したくなる…
貫井徳郎先生の西條輝司(こうじ)シリーズ第2作、『宿命と真実の炎』。 実は、第1作『後悔と真実の色』はまだ読んでないのですが、以前にkindleでセールやってたのでとりあえず買ってみて積んでいたのでした。 宿命と真実の炎 (幻冬舎文庫) 作者:貫井徳郎…