みちのく砂丘Ⅱ

仕事と関係ないことについて書きます。

おたくの星座

ちらほら仕事ありとはいえ、基本は夏休みなのでそれなりにまったりと積んでいたレトロゲーム等を進めています…。

 

そんなわけで1991年のファミコンソフト、『おたくの星座』。

ストーリー(原画ではない)を本宮ひろ志、キャラクターデザインを江口寿史が務めるという、バブルの残り香を感じさせるゲームです。

内容としてはドラクエRPG

 

最序盤だけ、異常に厳しいゲームバランスです。最初の街周辺で出会う敵のうち、倒せるのはせいぜい2種類だけです。他は手も足も出ません。

敵を倒して5ゴールドか10ゴールド、でも薬草にあたるアイテムは30ゴールド、毒消し草にあたるアイテムは70ゴールド。物価が高すぎる。

そして、せっかく高いお金を出して武器や防具を買っても上昇値は1しかない。

しかも、レベルアップで上がるステータスもあるけど下がるステータスもある。下がるというのは普通のRPGではあり得ないので初見の時はビビります。

 

でも、耐えに耐えてレベル5くらいまで来ると、レベルアップの上昇値がかなり大きいことに気付く(少し下がっても気にならない程度)。だんだんと、逆に楽勝できる相手が増えてきます。

 

荒廃した未来の惑星(地球人が移り住んだ設定かも)を舞台にしたSF世界ですが、とにかく女が強く、ほとんどの男は「おたくちゃん」と呼ばれて馬鹿にされているという設定です。

男を「シュラ」という雑魚モンスターに変えてしまう恐ろしい力を持った「オーロラ五人娘」という美女軍団が世界を支配しており、この五人娘を、無名の「おたくちゃん」である主人公が屈服(?)させていくというストーリーです。

 

オーロラ五人娘、強キャラ感がすごいです。

一人目に会えるのがレベル25付近で、しかも会うまでにいろいろな謎解きやお使いがあるので、一人目とはいえ軽々しい感じはしない。この辺は、ボスの強さをストーリー上もしっかり演出するというRPGの文法を守っており、良くできてます。

 

五人娘以外の中ボスは「シゲサト」とか「ユージ」とか…、あれ?と思ってたらどうも偶然ではないようで。ユージの禍々しい見た目は当時だからこそできたのかもしれません。

 

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こういうノリですね(たぶん30代後半以上じゃないと理解できないネタ)。やっぱりバブル。

 

今のところオーロラ五人娘の一人目を撃破した(?)ところですが、けっきょくタカビー(懐かしい)で男を見下している感じのオーロラ娘に、「おたくちゃん」な主人公が男らしい説教をかまして、あとはバトルで勝って従順にさせる(なぜか勝利後はいわゆる「女らしい」口調になります)という、今なら、ジェンダー的な観点から不適切って言われるだろうなというノリです。

当時はたしかに「男が弱くなった、このままではいかん」とかいうことがよく言われてたような気がしますし、男の強さを取り戻せ、的なノリはよくあった記憶ですけどね。職業についてバリバリ働く女性をキャリアウーマンとか言って…今は当たり前すぎて言わないですね。

昭和な男らしさを前面に押し出す作風の漫画家、本宮ひろ志御大がストーリー考えただけはあります。

 

まあ、バブル期のノリを思い出すにはいいかもしれません。