買い替え後のPSPで新規に始めてみました。
『サガフロンティア』もまだ途中なんですけどね。久々に2もやってみたいなと思ったので。前の育成データはないのでまた最初から。
ゲームデザインが洗練された、端正なRPGです。
術を発動するときのアクションだけで、凡百のRPGとは全然違うのが伝わってくる。
今やすっかり下火の和製RPGですが(期待の『ソウルハッカーズ2』も何かポシャッたみたいだし)、伝統的な2Dグラフィックでも、ボイスなしでもドラマは演出できるということを見せつける名作です。
ただ、ゲームデザインが良い、ドラマの演出が良いというだけで、ゲームの難易度はかなり高い、というか意識的に不親切にしてるのかと思うくらいすべての敷居が高い。
プレイヤーキャラ(主人公)は歴史を追う過程でどんどん入れ替わっていくので、最終決戦に臨む6名を除くキャラを過剰に鍛え上げてもそれだけではあまり意味がないのです。
大事なのはむしろアイテム(道具)で、特にクヴェルと呼ばれるアイテムは超重要です。ほとんどのアイテムは「ツール」という使用回数制限のある道具ですが、世界に20種類ほど散らばっている「クヴェル」は、その有する属性の力を無限に引き出すことのできる伝説級の武具または装身具なのです。
この「クヴェル」が生み出す無限の力をめぐる歴史と人間模様が描かれるのが本作品です。このようにストーリー上も重要ですが、クヴェルがあるだけで戦闘の難度が大幅に下がります。
例えば序盤のシナリオでケルヴィンが持っている樹と水のクヴェル「樹氷の腕輪」は、装備すれば回復術法「生命の水」が使えます。使用回数制限もないので回復し放題。
そして、街にはアイテム運搬娘(ここだけ非常にメタですが、他のシナリオで入手したアイテムをクヴェルも含めて持ってきてくれます)がいるので、ケルヴィンを先に登場させて他のシナリオで「樹氷の腕輪」を使わせてもらうのが攻略の早道です。
ただ、選ぶシナリオによってはアイテム運搬娘が登場してくれませんので、複数セーブ機能を有効活用して、前のシナリオをやり直して装備を先に解除しておく等の工夫が必要になります(詰まり防止のために複数セーブは必須です)。
歴史を進める中で人は入れ替わっていくし、対立も裏切りもある。でも、最終的には皆が集め、引き継いできたクヴェルを使って最後の敵(ゲーム史に残るくらいに強い)を打ち破るという展開が熱いのですが…。
もしリメイクするならいろいろ親切設計にしてほしい作品です。