みちのく砂丘Ⅱ

仕事とあまり関係ないことについて書きます。

神聖紀オデッセリアⅡ その6(全ネタバレあり)

天界を舞台にしたレイラ編が終わり、次は西暦1192年に飛びます。

実はもうゲーム終盤です。

普通、こういうゲームは主人公たちが勢揃いしてからが真の戦い、となるはずですが、このゲームは合流するまでが長いのに合流後が異様に簡素なのです。

とてももったいない。

 

前回記事

神聖紀オデッセリアⅡ その5(全ネタバレあり) - みちのく砂丘Ⅱ

 

ともあれ、主人公は神聖ローマ帝国こと「プロイセン」の騎士、マイヤー。

世界史に出てくるプロイセン王国(ドイツの前身)はずっと後の時代ですし、そもそも神聖ローマ帝国は統一体ではなく中世封建制そのままの領邦国家だったはずですが、そこはタルカスのいた西暦64年のローマ帝国と区別するために「プロイセン」と呼称され、また神聖ローマ帝国も簡素化されているようです(そんなメタな説明をしてくれるキャラがいます)。

たぶんブランデンブルク辺境伯領とかドイツ騎士団領あたりがモデルなんでしょうか。

第3回十字軍のために戦力の供出を要請されている時代です。

 

f:id:sakyuutarou:20200105123554j:plain

プロイセンの隣の地方、パリの町。急に入ってくるメタなセリフ。

このくらいならまだいいのですが(世界史との照らし合わせができるので)、この後の最終章はゲームの作りが雑になってメタなセリフのオンパレードになります。

 

 

マイヤーはプロイセンの騎士団長であり、皇帝フリードリヒから、多数の若い女性が行方不明になっている失踪事件の調査を命じられます。

教会の司教であるバインは、黒き森に住む魔女ウーフーがサバトのために若い女性をさらっているのだ…と告げます。

しかし、マイヤーの知る限り、ウーフーは呪術的な療法の使い手ではあるものの、そんなに悪い人物ではない。

そこで思慮深いマイヤーは、ウーフーの療法がたしかなものか先に確認するため、友人である町医者ホルテン(神の教えに従わない合理的精神を持っているがために教会から追放された)を連れてウーフーに会いに行くことにします。

そして、ウーフー討伐の旅ということで勢い込んだ少年兵ハインツもメンバーに加わります。実は、バイン司教によって失脚させられた貴族、ヴァンダルク卿の一人息子で、失脚・零落の後も神に祈るしかできない父親を情けなく思い、手っ取り早く手柄を立てたいと望んでいるわけです。

 

ちなみにヴァンダルク卿のほうは、息子であるハインツからその意気地なさを罵倒された後も、一人で「神よ、どうか息子をお守りください…」と祈っているような、信心深いけど臆病でお人好しな人物です。

 

そしてストーリーが進み、結果的には魔女ウーフーの疑いは晴れ、錬金術師グスタフが不老不死の人間を作り出すための人体実験に使う目的で若い女性をさらっていたことがわかります。グスタフの根城に突入し、ついにグスタフを捕まえたマイヤー。

しかし、フリードリヒ皇帝とバイン司教が何かおかしい。表向きは手柄をたたえられ、目前に迫った結婚式(マイヤーには婚約者がいます)に備えて休むように言われるマイヤー。釈然としない思いを婚約者に吐露しつつ、皇帝の言いつけ通りに休むことにします。

しかし、その晩、錬金術師グスタフが脱獄。同時にマイヤーの婚約者が姿を消します。

逃げる場所があるとすれば城の中しかない。マイヤーは不吉な予感を抱えつつ、ホルテンとハインツを連れて、広大な城の地下を探索することになります。

そして大勢の若い女性が(人体実験のために)閉じ込められた牢屋を発見します。不老不死の実験を重ねていたのは実はバイン司教で、グスタフはその手先だったに過ぎなかったわけです。マイヤーの婚約者も既に獣(おそらくライオン)と合成され、変わり果てた姿で襲い掛かってきます。とどめを刺した後で気づくマイヤー。憤怒の中でグスタフを倒します。不死の力を得たはずが、力の暴走に耐えきれず、自滅するグスタフ。

 

マイヤーはバイン司教に詰め寄りますが、バイン司教が関与していたという客観的な証拠がありません(グスタフが死んでいるので)。

そこをフリードリヒ皇帝がとりなします。この段階でもうフリードリヒ皇帝もバイン司教とグルだったことがストーリー上示唆されます。皇帝の真意は語られませんが、不死の兵士を十字軍に使えれば、ということでしょうね。ついでに失踪事件を魔女のせいにして、国内の魔女(異教徒)狩りもできれば一石二鳥ということですね。

いずれにせよ、マイヤーは忠実な騎士であり、皇帝には逆らえません。

皇帝は、グスタフ討伐の功績ある者として、マイヤー、ホルテン、ハインツの3名を第3回十字軍に派遣します。最も危険なルートに、不十分極まる兵力で。

十字軍の遠征が始まり、過酷な戦闘の中、ホルテンは味方の攻撃(おそらくはバイン司教の計略)で死亡、ハインツも多勢に無勢で戦死してしまいます。

ここでマイヤー編が終わります。

 

このゲームの全ての話の中で最も救いのないのがマイヤー編です。

他のゲームにはよくあった、死んだ恋人の思念がわずかな時間でもよみがえって会話してくれるとか、窮地で亡き友人の魂が力を貸してくれるとか、そういう救いのあるイベントも以後一切ありません。

マイヤーの婚約者はもちろんのこと、ホルテンもハインツも二度と登場しません。

(もし終盤のストーリーがきちんと作られてたら、そういうイベントもあったかもしれませんが…)

 

そして最終章。次回で終わります。