これも相当な期間積んでしまってましたが、自粛の間にちょっとずつ読んで、ようやく読み切りました。
文学部を舞台にした毒舌コメディと、唯野教授が分かりやすい言葉で文学理論をぶった切り解説する作中講義で構成されています。
Kindle版もあるようです。
文学理論パートはわかりやすく楽しいんですが本格的なので、読むには意外と気合いが必要です。
書かれた当時(1990年)はセーフだったのかもしれない(?)けど今だとできない不謹慎表現とかも沢山ありますが、ああ、こういう時代だったなあと逆に懐かしい感じがして面白いです。
筒井康隆というと、ゲーマーとしては、どうしても伝説のク〇ゲー『四八』のイメージが付きまといますが(実際に遊んだことはなくて実況動画を見ただけですが強烈だった)、この小説はほんとにすごいです。ドタバタ劇を見ているうちに、「記号論」とか「構造主義」とかいう難しい言葉が何となく少し理解できてくる。
今さらですが、「才能」ってこういうのを書けることなんだなあと。