みちのく砂丘Ⅱ

仕事と関係ないことについて書きます。

くろアゲハ~カメレオン外伝~

カメレオンをほぼ読破した勢いで『くろアゲハ~カメレオン外伝~』を読みました。

カメレオンの数年後(数年後だとまだ2000年代のはずなのにスマホが完璧に普及してますが、そこはまあ置くとして)の世界で、普段は頼りないけど金髪に女装すると急に度胸が出て無類のバイク乗りとなる主人公が活躍します。

 

 

『カメレオン』と『ジゴロ次五郎』で登場人物を予習しておくとより楽しめるかも(後者は読んだことなかったですが)。

読破してみたところの作品の評価ですが、第14巻までは間違いなく面白かったです。

『カメレオン』の登場人物それぞれの成長ぶりが感じられて非常に良かった。

あと、ヤンキーバトルを描かせるとやっぱりすごいですね。

 

第15巻から急に失速する印象ですね。そこが惜しい印象。無理にまとめなくても良かったのに。

第15巻からは新しい敵が登場して、しかし相変わらずギャグ多めで、最後にちょっとシリアス展開を入れるも何か方向性がおかしい。

特にバトルの中に急に世界史・日本史ネタが入り始めて、妙に教養高い漫画になりかけてしまうんですが、これは加瀬あつし先生が教養を隠し切れなくなったのか、編集者が変わったのか。

『カメレオン』時代からセリフ回しとかが凡百の漫画家ではないですよね。有名な「明日の朝刊載ったぞテメー」(これから大変な事件になるからあなたは明日の朝刊に載ります、の意味)は、普通は思いつかないと思います。ヤンキー分野に詳しいだけじゃなくていろいろ視野が広くないと出てこないセンス。

 

ともあれ、終盤は残念ですが、全体としては良作なので、『カメレオン』ファンだった方にはお薦めです。