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みちのく砂丘Ⅱ

仕事とあまり関係ないことについて書きます。

阿部一族・舞姫

続けて読んでみました、森鴎外阿部一族舞姫』。

しかし新潮文庫森鴎外小説は表紙が綺麗ですね…。

 

阿部一族・舞姫 (新潮文庫)

阿部一族・舞姫 (新潮文庫)

 

 

舞姫」は高校2年生か3年生の時の教科書に載ってたと思います。でも全然面白くなかったなあ。当時の日本のエリート階級の青年とドイツのお嬢さんの恋物語ですよね。でも古くさいというか、明治・大正趣味のある人じゃないとそもそも理解できないと思うんですね。なぜ「舞姫」がそんなに代表作扱いされてるのかは良く分からないです。

当時の国語担当の先生は「舞姫」ほとんどやらずに、カリキュラム無視で志賀直哉赤西蠣太」の授業してたなあ。いやあれも面白かったかって言われるとそうでもないですけど。

 

話逸れましたが、「舞姫」も当時の日本人には外国の浪漫が感じられて物凄くウケたんだろうなと思うんですけどね。ストリートビューやインターネットで外国の実像がすぐわかる現代でやるこっちゃないと思いますね。

 

むしろ面白かったのは表題作にもある「阿部一族」。

主君の死に際して家臣の侍たちが殉死を許された(当時はとても名誉なこと、世代交代のためにも良いとされていたらしい)のに、殉死の許可を与えられなかった(つまり生きながらえていた)阿部氏、その一族の失意と崩壊が描かれています。今とは全然違う当時の感覚がわかっていいかもしれません。やっぱり日本人ってヨーロッパとは違う感じしますね。

 

あとは「かのように」。解説にもある通り当時としては意欲作かつ問題作だったはずなのですが、あまり有名ではないですね。

天皇御付きの官吏になるためにドイツに留学したはずだった主人公が、ドイツで近代的な哲学を学んだことで、かえって日本の天皇にまつわる国造り神話伝承を相対化して考えるようになり(当時は天皇絶対の帝国時代なのに)、旧来の価値観との間に溝ができてしまうという話です。

 

この2作が特に良かったかなー。あとはそこそこ。

 

 

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