ここ最近の合間に遊んでいた『レナス 古代機械の記憶』。
クリアしました。1992年発売のソフトで発売2,3年後に遊んだけど積んでたから…25年越しのクリアですね。
ラスボスは強すぎました。
ロマサガの七英雄と並ぶ、というかクイックタイムみたいな「抜け道」がない分だけ七英雄よりもある意味強いかもしれない。
あと、行動がブレない。RPGやる人ならわかると思いますが、ボス敵が回復とか補助とか使ってくれると、厄介ではあるけど回復のチャンスが味方にもできるんですよね。
このゲームのボスはそういう余計な技は使わず、超火力&反則級の攻撃回数でひたすら殴りまくってくる感じです。回復をサボると2ターンでほぼ全滅。逆に手ごわい。
攻略サイト見ないと無理でした。
攻略サイト見たところ、ラスボスの攻撃は「炎」属性と勘違いしそうなグラフィックですが、実は全部「物理」攻撃。
ナノバック(物理で食らったダメージの半分を反射)の魔法でラスボスにダメージを与える戦法以外での勝利は難しいようです。
主人公のレベルを60まで上げて、何度か繰り返して、ようやくクリア(相討ち一回。相討ちは負け判定です)。
ストーリー上最強の魔法も全く使わないまま反射ダメージでクリアしました。
ストーリーは非常に良かったですね。
ここから超ネタバレですのでこれから遊ぶ人は絶対に読まないでいただければ。
いずれリメイクされる可能性も1%くらいはあるので。
レナスの世界の住民は、前回記事でも言ったように現実世界の人間とはちょっと違う種族ばかりです。
主人公たちは、現実世界の人間に一番近いラフルヤ族…なんですけど、ラフルヤ族に共通した特徴である長い眉毛がないんですよね(前回記事参照)。
前回記事
レナスの人々は三人の聖人、つまりレナスを創始した始まりの人を、神格化して崇めています。
勇気のコーム、愛のソフィ、知恵のガブニードス。
ストーリーは、1万年の昔にガブニードスが創った古代の機械を巡る戦いです。
サブタイトルの「古代機械の記憶」というのはこれのことですね。
ストーリー後半、チェズニ達は古代機械の謎を追うために過去の世界に飛びます。
そこで主人公たちは、コーム、ソフィ、そしてガブニードスに会います。
三人はライガという惑星から来た「ライガ人」です。
チェズニとミディアは、実はラフルヤ族ではなく、ライガ人の末裔であることも判明します(特にコームとソフィの面影が強い)。
ラフルヤ族とされているのに眉毛が長くないのはそういう伏線だったわけです。
ライガ人は、作中で明言はされませんが、地球人であることがストーリー中で強く示唆されます。
コーム、ソフィ、ガブニードスの三人は、惑星ライガから惑星レナスにやってきた。
何のために来たか?これも語られませんが惑星レナスへの入植と移住であることが示唆されています。
つまり三人は、宇宙飛行士というか、宇宙開拓者のような存在だった。
そこで、特にガブニードスが頑張って、惑星レナスの独特かつ厳しい風土の中でも惑星ライガと同じく人間が住めるようにするために生命を改造するわけです。大改造というよりも、少し形を変えて適応させるようなかたちですね。
元はライガ人だった生命に、遺伝子操作で、例えば羽根、例えば甲羅を与えていく。
レナスの種族が多様なのは、ガブニードスが惑星レナスの環境でも生きていけるように人間の遺伝子を少しづつ操作していったからなんですね。
今でいう『テラフォーマーズ』みたいな着想ですが。
ところがそこで問題が発生します。
偉大な創始者だったガブニードスですが、一つだけ思い通りにならないことがあった。
ソフィとコームは相思相愛、しかしガブニードスはソフィを心から愛していた。
ガブニードスとしてはソフィにとって暮らしやすい星にしたいと思っていろいろと頑張るのに、ソフィの愛はコームに向かってしまっているわけです。
そこはガブニードスも人間だったということです。
後世には偉大かつ恐ろしい知恵を持つ聖人として知られていますが、実は全く聖人になりきれていなかったガブニードスの、ある意味でとても人間らしい嫉妬心と孤独感が、惑星レナスの運命を大きく狂わせていくわけですね。
中学時代に遊んだときはガブニードスは単なる悪役でしたが、大人になってから遊ぶとガブニードスの側にも少し感情移入してしまうところはあります。
この辺、ストーリーは今でも通用するレベルだと思います。
ネタバレはしましたが、ストーリー全般にわたっての、あっさりしつつも哀感のある描写や伏線回収は素晴らしいので、ぜひ実際に遊んでみてほしいですね。
ラスボスは強いけど。