みちのく砂丘Ⅱ

仕事と関係ないことについて書きます。

鬼滅の刃(7巻・8巻)

今日が最終巻発売ですね。

そして『鬼滅の刃』と言えばこの人、煉獄さん。

他にも良いキャラは沢山いますけどね。

 

鬼滅の刃 8 (ジャンプコミックスDIGITAL)

鬼滅の刃 8 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

 

第7・8巻あたりは物語の展開がまた一層早い。

これは『鬼滅の刃』のとても重要なところで、ヒット漫画になっても展開が遅くならない。今までの王道バトルもの漫画ではあまりなかったパターンだと思います(HUNTER×HUNTERは王道とはちょっと違うので、ここで想定してるのはドラゴンボールとか)。

 

強いキャラを残した後にどうするかって、けっこう難しい問題なんですよね。特に味方。

例えばドラゴンボールのヤムチャとか天津飯は、いつの間にかほぼ敵の強さを見せるためのやられ役になってたし…。特にヤムチャは最初の強敵ゆえの哀しさで、天下一武道会トーナメントからやられ役でした。

ドラゴンボール自体は好きですけど、特にヤムチャとか天津飯とかの扱いはもうちょっと何とかならなかったのかと思うわけです。

なお、スポーツ漫画だと『シュート!』の掛川北高校の斉木さんみたいに完全にギャラリー&実況キャラと化すこともあります。

 

敵側の強いキャラってドラゴンボールだとナッパとかフリーザとかですけど、これも大抵はもっと強い敵にあっさり切られるか(古典的な「ザコは必要ない」「お前、仲間を…!」「フッ、仲間だと?笑わせるな」のパターン)、咬ませ犬と化して新章の冒頭あたりであっさり倒されるか(フリーザは父子共々…)、どっちかですよね。

 

何にしても「中盤までの強敵」「中盤までの強キャラ」の物語後半での扱いは難しい。

 

そういうの考えると、『鬼滅の刃』は旧来のバトル漫画を見慣れた身からすると思い切りが良すぎるくらいにキャラをどんどん退場させていきます。

でも、緩やかに扱いを小さくしていくのではなくて、見せ場も散り際もしっかり描いて退場させていくほうがインパクトは強いですよね。

最初の段階で物語の着地点までしっかり考えていないと、こういう思い切った描き方はなかなかできないと思うので、そのあたりが素晴らしいと思います。