今さらながら読みました、ジェイ・アッシャーの『13の理由』、和訳版。
原作は2007年の小説です。数年前にNetflixでドラマ・映画化されてますね。
自〇した女子、ハンナ・ベイカーが遺したカセットテープが、その自〇に関係ある同級生たちの間を順番に出回っていくというストーリーです。
つまりカセットテープが回ってきた時点で、ハンナの死に関して何らかの責任があり、それをハンナに告発されるということです。
主人公はハンナの同級生だった少年、クレイ。
クレイはハンナに悪いことをした心当たりがないので、「なぜ僕に?」と思いながらテープで一人一人告発されていくのを聴いていくことになるわけです。このあたりの心理描写が絶妙で、導入から引き込まれます。
アメリカではこの小説に影響されて実際に自〇してしまった若者もいたらしいとか、ドラマ版の自〇シーンが生々しかったので後で削除されたとか、なかなか曰くの多い小説です。
たしかに、おっさんである私が読むからまだ「面白い」で済むわけで、これを思春期に読んでたら結構な衝撃だったかもしれません。その意味ではジャンルは違いますが日本の『バトル・ロワイアル』(高見広春)に近いものがあるかな。
まあメンタルが健全なときに読むものですね。