2018年に英国で発売され、2020年に邦訳が発売されたN・W・クレイヴン著『ストーンサークルの殺人』。
停職警部ポーのシリーズ第1作です。
スマホやPCが平気で登場する現代英国を舞台にしたミステリ&サスペンスですが、本作はカンブリア州という英国の中でもかなりの田舎を主要な舞台にしています。
現代&田舎町を舞台にしている、警察組織のはぐれ者を主人公にしているという意味では『フロスト警部』シリーズに似てるかもしれません(フロスト警部が90年代なので、もうちょっと現代的ですが)。
ただ、陽気なフロスト警部とは違い、笑いはほぼなく終始シリアスな感じです。
感想としては、非常に面白かったです。さすが、英国推理作家協会賞最優秀長編ゴールドダガー賞(ふれこみ)。
ほとんどが実在の地名なので、地図検索しながら読むと場所の雰囲気もわかってさらに面白いですね。
終盤で「読めた」と思ってもそこを裏切り、「じゃあこれが真相か」と思わせてから、さらに良い意味で裏切っていく、怒涛の展開。
第3作まで邦訳されているので次も期待。