なんと電子書籍化されていました、メフィスト賞の歴代作品の中でも特に伝説的な作品とされる『火蛾』(古泉迦十)。
イスラム教を正面から題材にした、唯一無二の推理小説です。
20年ぶりくらいに読みましたが、今でも楽しめます。
著者「古泉迦十」にはこれ以外の作品はなく、未だに謎の作家です。
今にして思うのですが、筆致が非常に手馴れていることと、イスラム教の結構深いところや、場合によっては何かの教義批判ともとれることを登場人物に語らせているような記述があるので、もしかしたら作者の「古泉迦十」っていうのは(「悪魔の詩」事件のようなことを防ぐための)仮のペンネームみたいなもので、実際には別の作家名で活動してる方なんじゃないの?と思ってしまうところはあります。
宗教的な知識の描き方とかが京〇夏彦先生にちょっと似てる気もするけど、京〇先生よりはあっさりしてるからたぶん違いますね。
お弟子さんかもしれないけど。
誰なんだろう…。