北海道の名門女子高を舞台にした事件の謎を追う物語。
武藤類子&牧場智久シリーズ第3作です(前2作は読んでないですが)。
オリジナル版はカッパ・ノベルスで、原題は『眠れる森の惨劇』です。改名したのは、江戸川乱歩の「緑衣の鬼」をイメージしてるんですかね。
(以下、ネタバレに近い記述あり)
うーん…、そんなに世間の評価は高くないようですが、たしかに…。
いや割と面白い部分もあるというか、結末の意外性はあるんですよ。
でも最後の最後、いやシリーズものでそれやっちゃダメでしょと言いたくなる場面があり、さらにその場面にどこまでの必要性があったのか疑問なんですよね。
ヘンに工夫せず犯人指摘して犯人捕まって終わりで良かったのではと。
架空の作品の人物ながら、類子がかわいそうすぎる。
せっかく前2作も読んでみようかなって気分になってたのに結末がこれでは。
90年代にしては、女子側が武力担当でぐいぐい引っ張る武藤類子&牧場智久シリーズはけっこうイケてそうな気がしたのに、これ以降は牧場智久が主人公の小説はあっても、この2人に焦点を当てたシリーズがあまり出てないようなのはもったいない気はしますね。