みちのく砂丘Ⅱ

仕事と関係ないことについて書きます。

貝獣物語 その4(クリア後感想)

散々苦労したファミコン貝獣物語』ですが、面白かったところもけっこうあります。

実質2周したので、2周目はいかに効率的に進めていくかを考えながら、かなり素早くクリアすることができました。

仲間キャラはそれぞれちょうどいい個性があります。

主人公(火の貝)
攻撃力と体力がずば抜けて高いのでメインアタッカーになる。主人公がいないとまともに戦えないくらい敵が固いのでゲーム全般を通して必須。

クピクピ(大気の貝)
ドラクエで言う僧侶。回復役。攻撃力は低いので「カムのたいこ」役。どこでもセーブができる特技があるので、一戦一戦が厳しい終盤では必須。

ポヨン(水の貝)
戦士としては主人公にやや劣るが、毒消しの魔法を唯一使える。毒の効果が強烈で、しかもアイテム所持数制限が厳しいこのゲームでは重要。また、レベル11で覚えるランダムワープは消費無しで世界の主要な街を飛び回ることができるので、効率的なゲームクリアのためには必須。

バブ(大地の貝)
魔法戦士タイプだが攻撃魔法は大体弱い。ただ、直前に立ち寄った拠点に戻れる「レビテート」の魔法は序盤の命綱になる。また、特技「エスケープ」は中ボスからも逃走できるので、序盤のアイテム探索やラストダンジョンで必須となる。

 

こんな感じで、それぞれ、ゲームクリアのためには欠かせない個性がある。

 

シリーズ2作目となる『大貝獣物語』では、ゲームとしての完成度やバランスは格段に良くなっていますが、貝獣3人組(クピクピ、ポヨン、バブ)以外の仲間キャラが強すぎて(ガロウとキララがいれば何とかなってしまう)、貝獣の必要性が薄れてしまっているので、その辺はファミコン版のほうが『貝獣物語』というタイトルに忠実な気はしますね。


それと、戦略要素を高めているのがゲーム序盤から中盤にかけての移動手段となる「ボート」の存在です。
大海原に船出ができて一気に冒険の幅が広がるし、ところどころ陸地の移動をショートカットできる…のですが、「二人乗り」です。

せっかく4人パーティが集結してもボートは二人乗り。

どの二人でボートに乗り込むか、けっこう難しい判断を迫られます。

後に4人乗りの船が入手できるのですが(手に入れないとクリアは実質不可能)、アイテム収集が必要で、しかもけっこう強い敵が多い場所に行かなければならない。

攻略サイトには「バンデルベルデ(大陸最北西の城)から船出してノーザンの船宿に行き、そこから東を目指す」みたいなルートが書いてあったのです。

でも、それだと強力な敵の多い外海を長いこと航海することになるので避けたい。
むしろ、レハレッタ(大陸最北東の城)から主人公とバブで船出して、飛び石のように陸地が続く半島をボートでショートカットしながら進み、目的の島でアイテムをゲット、すぐ近くの陸地に降りてマリナ・デル・ペイの町で一泊と毒消しアイテムを補充、その後はレハレッタ方面に向けて移動し、ここでクピクピとポヨンに切り替え。レハレッタから陸路で移動、2人だけでも戦えるレベルの地域にある岬のあたりまで迎えに行き、さらに切り替え。最後は主人公ら2人組がボートでショートカットして合流する、という作戦でやってみて、何とか一度も全滅せず成功しました。

リセットボタン押したせいで一度データが消えているので、リセット→データ消失かも、というメタな制約があり、全滅もリセットもしないで済むようなアイテム回収作戦を立ててみていたわけですが、そういうのをかんがえるのは結構楽しかったですね。
昔のゲームならではの感覚かもしれません。

最後にどうでもいいネタを一つ。
このゲーム、「マリナ・デル・ナン」と「マリナ・デル・ペイ」という2つの港町があり、最初は「変な名前の町だなー」くらいにしか思ってなかったんですが、2周目をやっているときにようやく意味が分かりました。

1988年当時の小学生の何パーセントが気づいたかはわかりませんが、麻雀好きの親と一緒に遊んでいた人なら教えてもらえたかもしれない。

こういう、どうでもいいところでの、気づくか気づかないかギリギリの遊び心は粋ですね。