古野まほろの天帝シリーズ3作目『天帝の愛でたまう孤島』を、(今さらながら)読みました。1作目は『天帝のはしたなき果実』、2作目は『天帝のつかわせる御矢』ですね。
前回記事
とにかくアクが強くて衒学的で、それなりの推理小説その他のオタクじゃなければ楽しめないかもしれません。
でも、この3作目は抜群に面白い。後半から終盤の展開が本当に凄かった。
前2作を読んでからでないと、ある種の内輪ノリ(シリーズキャラの個性を理解していないと面白さがわからないところ)についていけなくて楽しめないと思うので、敷居は高いですが。
一応Amazonで4作目以降(今6作目まであるはず)も買おうとは思うんですけど、たぶんこの『天帝の愛でたまう孤島』を超えることはないんじゃないかな…。
おそらくですが天帝シリーズの最高傑作だろうと思います。今の段階で断言してしまいますが。
少しだけアクを弱めた幻冬舎文庫版も出ているようなので、いずれもお薦めです。
近年で本当に面白かったのは、この作品と、今までのブログでも紹介した中では
麻耶雄嵩『隻眼の少女』
三津田信三『厭魅の如き憑くもの』
ですね。
また、このくらい面白いのが読みたい。