みちのく砂丘Ⅱ

仕事と関係ないことについて書きます。

『鵺の碑』 まだ途中(ネタバレなし)

京極夏彦『鵺の碑』、まだ読み終わりません。

電子書籍なので70%とか出るんですけど、もう後半に差し掛かってるのに、ぜんぜん話にスピード感が出てこない気がするのと、とにかく登場人物が(過去作からの登場含めて)多すぎるので誰と誰が一緒に行動してるのかわからなくなります。

 

なんか、本格推理っていうよりは、今回はちょっと社会派な気がします。社会評論と人探しサスペンスが混然となってるような。

おどろおどろしい感じはなく、話の展開は穏やかで、割と日常的な雰囲気の中で話が進みます。例えば、現実にはなさそうな(なかったであろう)全寮制女学校が舞台の『絡新婦の理』などとは真逆の方向性ですね。

 

 

過去作でも京極堂その他の長話はありましたが、ここまで(昭和中期の登場人物に語らせるという体で)現代の社会や政治の在り方を論評していることはなかったよなあと思うわけです。

長編としてはこれが最終作なのかなあ(わからないけど)と思わせる雰囲気があります。