まだ読み始めたばかりなのでネタバレはないです、京極夏彦先生の百鬼夜行シリーズ最新作、『鵺の碑』(2023年9月14日発売)。
京極堂が主役の『邪魅の雫』を長編8作目とすると9作目なんですかね。
相変わらず直方体の箱みたいな見た目で平積みされている図はなかなか壮観でした。
とか言いつつ、電子書籍で買いましたけどね。かさばらないので。
で、まあ、ちょっと読み始めてみたんですけど、旧作知らないと結構きついかも…というか旧作知っててもブランクがあると厳しいかもしれないです。
序盤では、今までの事件を振り返るような話が何度も出てくるんですけど、そもそも京極堂シリーズって1994年スタートだし、最近は刊行ペースが落ちてたから前作『邪魅の雫』ですら17年前です。
したがって、次々現れる旧作の人物について、この人、誰だったっけ?現象が頻発。
そして例えば「武蔵野で起きた、あの事件…」と書いてあっても、どの事件よ?となります。
物語も何かスローペースな気がしますが、こっからいつくらいに事件が起きるんだろうか。
新規ファンの獲得と言うよりは、長年のファンのための総集編的な一作なんですかね。
私もいちおうファンのつもりですけど、ナンバリングで言うと1作目『姑獲鳥の夏』、2作目『魍魎の匣』、4作目『鉄鼠の檻』は漫画で読み返してましたからまだ記憶があるんですが、他はほっとんど覚えてないですね…。読み返せと言うことなのだろうか。
前にも書いたかもしれませんが、もし京極堂シリーズ初心者であれば、最高傑作と名高く、予備知識なしでも物語の引力が強い2作目『魍魎の匣』から入るのが一番良いかと思います。
電子書籍版はなぜか無駄に分冊化されていてお高いので古本がおススメです。