みちのく砂丘Ⅱ

仕事と関係ないことについて書きます。

アレサ(SFC)その4(その他感想・ネタバレ)

前回クリア後感想を書きましたが、今回もネタバレ込みで追加感想を。

だらだら書きます。

 

『アレサ』は正統シリーズとしては5作品出てる(ゲームボーイで3部作、スーパーファミコンで2作)のですが、その中ではSFC『アレサ』は割と異色な作品なのかなと。

というのは、ストーリー的には割と普通のRPGしてるのです。

ストーリー全体としては、アレサ王国(ゲームボーイ版でマテリア達が暮らしていた王国です。マテリア達の時代は遥か昔の時代となります)を滅亡させたヴァンダール帝国を打ち倒してアレサ王国を再興するという物語です。

滅亡と言っても王族が攻め滅ぼされただけで、シリーズ伝統のハロハロの町などは残ってはいるんですけどね。

…ただ、キャッシュディスペンサーとかアップルマートとかやけに現代的な要素が軒並み消えているあたり、むしろ現代っぽかったゲームボーイ版から、大航海時代くらいの時代設定に戻っている気がするのが不思議ですが、まあそれは置くとして。

 

閑話休題、こういう王家の末裔が悪の帝国とたたかって王家を再興するというような正統派RPGな感じの筋書きって『アレサ』シリーズ全体としては割と珍しいです。

というのは、それまでのゲームボーイ3部作は、あくまで女剣士マテリアと魔王ハワードの個人対個人の戦いがベースだったからですね。仲間もいるし、旅路の人びとは助けてくれるし、結果的には世界を救うんですが、マテリアはどっかの国を背負ってるわけじゃないし、ハワードもいちおう魔王なんですが、基本(特にⅡ以降は)打倒マテリアに燃えてしつこく復活してくる感じで、ベースが1on1、マテリア様御一行の打倒ハワードを目指した涙と笑いの(?)冒険劇という感じなのです。

 

それに対して、今回、ヴァンダール帝国という、それ自体悪の帝国が存在するってのはなかなか珍しいなと。

しかし、クリアしてみると、このヴァンダール帝国、実はけっこうショボいという。

まず、マップ上で発見するのに苦労します。帝国と言うからには広大な領土を抱えてそうなものですが、大陸とかではなく、むしろ島に近い。

あまりにも特徴ないので、見つけるまで少し苦労しました。

人口も少ない、というか兵士と貴族(中ボス)以外いない感じですね。終盤で訪れるヴァンダール帝国のお膝元の街、単なる廃墟です。見た感じ産業が発展してるわけでもない田舎の街という感じ。お城もショボい。

それまで、冒険の序盤の舞台エスターラント王国や、滅ぼされた旧アレサ王国領、エルーシア王国領と回ってきたわけですが、ヴァンダール帝国が一番小さくて人口も少ないという。

まあ、あえて弁護すればモンゴル帝国みたいなものだったかもしれません。少数の武力で大勢の人民を統治するという。また、英国も小さな島ですけど世界を植民地化してた時代があるし、そんな感じと言うことで。

ただ、終盤ほんとあっさりなので、普通なら城内潜入のために何かするとかイベントあったと思うんですよね。

 

実際にはそんな冒険に起伏を与えるイベントは全く用意されておらず、この姿の敵ばっかり出てきて、前回記事で書いた通り全く面白くない削りバトルが展開されます。時間稼ぎというか…。

このように終盤ほんと力尽きてる感が伝わってきます。

 

ちなみにこれらの敵をある程度素早く倒せるのが、主人公アリエルが習得する最強魔法(消費MP120)なのですが、これがめちゃくちゃ目に悪い。

ポケモンショック(激しい光の明滅で全国でTV視聴中だった子ども達が複数倒れた)の前の時代ですから、自己規制はなかったようで。フラッシュ焚けば焚くほど強い魔法っぽさが出ると思ったのかなあ。

地味にエルファリアショック(スーパーファミコンソフト『エルファリア』を遊んでいた子供が倒れた)も発生してたけど、まだそこまで明滅の危険性が意識されてなかったころですね。

敵を倒すために使わざるを得ないのですが、目に悪いので使うたびに画面から目を背けてました。

写真を撮るのも…私が倒れそうなので断念しました。

 

FFⅣあたりを意識した壮大なRPGが作りたかったのかもしれませんが…身の丈を超えたという感じですかね。