推理小説の古典の一つ。読んだことはなかったのですが。
法月綸太郎『雪密室』で勝手にネタバレされているので、『雪密室』を読むならこちらを先に読んだほうが良いですね。
創元推理文庫版の、旧版本を古本で購入。
昭和時代の日本語訳なのでちょっと時代がかった表現を読みこなすのが大変でしたが、何とか読み切りました。
雪の足跡っていうテーマは正に古典的ですが、その原点という感じですね。
この後、雪の足跡(あるいはぬかるみの足跡)をテーマにした推理小説が文字通り五万と出てくるわけですね。
気難しい皮肉屋だけど推理は一流のヘンリ・メリヴェール卿。
トリックは(『雪密室』を先に読んでたので)大体わかってはいたんですけど、問題はどこに着目して不可能犯罪を解くかというところで、そこに着目するのか~というところは色あせない意外性があって良かったです。
たしかに言われてみればそのとおり、伏線は提示されてたけどふつうそこには気づかない、というところですね。
さすがの名作でした。